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ブログ ツールパスの精度について

ツールパスの精度を上げる方法

ツールパスの精度には、設定した公差(トレランス)の値が大きく関わってきます。公差を厳しく設定すると精度は上がりますが、製造コストも上がってしまうため、一般的には設計仕様を満たせる範囲で許容公差値を設定します。


 

加工操作における公差設定

各加工操作には、ユーザーが値を指定できる「グローバル許容公差」が存在します。この公差は、読み込んだデータの形状からツールパスが逸脱する際の許容量です。工作機械は通常小数点3桁以下を正確に保持できるため、通常はこの公差値を仕上げ作業では0.025mm(0.001インチ)、荒加工では0.25mm(0.01インチ)に設定します。もちろん、より厳しい設定を行う事も可能です。
なお、2軸加工操作には1つの許容値の設定項目があり、4軸操作には2つの許容値(内側トレランスと外側トレランス)の設定があります。さらに5軸操作には、2つの許容値設定に加え、最大角度及び距離の設定を行うことができます。


 

円弧近似公差について

円弧近似公差とは、元の線形化されたツールパスを、円弧動作に近似する様にフィッティングした際の公差のことです。この公差値の設定は、3つの連続した点を円弧動作に合わせるのに十分な余裕を持たせるため、前述のグローバル許容公差値の2倍にすることを推奨します。円弧近似公差が読み込んだ形状の0.025mm以内になるようにするには、グローバル許容公差値をその半分の0.0125 mmに設定し、円弧近似公差値を0.025mmに設定します。


 

ポストの定義

設定した精度でポスト出力を行うためには、希望する小数点以下の桁数を出力する様に、ポストの定義を設定する必要があります。設定につきましては、【ポストプロセッサオプション設定】より【編集】を選択し、【Motion】タブ内にある【#of Decimal Places(小数点以下の桁数)】より確認できます
たとえば、0.00025mmの数値では、小数点5桁までに反映するためには、ポスト定義内の【小数点以下の桁数】が5に設定れていることを確認する必要があります。


 

まとめ

  1. ツールパスの精度を上げるためには、公差値の設定が重要となります。
  2. カーブやサーフェスを使用して作成したツールパスでは、グローバル許容公差の設定によりツールパスと読み込んだ形状との公差を制御することが可能です。
  3. 円弧近似許容公差では、最適なフィッティングを可能にするために、グローバル許容公差の2倍の値を設定することを推奨します。ただし、値が大きすぎると形状に正確に沿わない円弧が作成される可能性がありますので、推奨値を超えた値を設定しないようにして下さい。
  4. ポストの定義設定を確認して、必要な精度の小数点以下の桁数のGコードが出力されることを確認します。
  5. 公差設定を厳しくすると、計算時間が長くなり、処理時間が長くなることに注意してください。
  6. 厳しい公差や複雑な形状を使用してツールパス作成を行う場合には、CAM環境設定オプション内の【加工設定】で、【常にマルチスレッドでツールパスを演算する】にチェックを入れてくださいこれにより、PCのマルチコアプロセッサがあれば処理時間を短縮する事ができます。